Editor’s Pick(エディターズ・ピック) 「ロー・100%・バージン・ココナッツ・オイル」
優れた日用品からため息の出るようなとっておきの贅沢品まで、スタッフの気になるアイテムを独自の目線でピック・アップしてお届け。日本とオーストラリアを中心に、しかし時にはそのほか世界各国のブランドから、ざっくばらんに紹介する。本当に良いものを愛用して、日々の暮らしを今よりもっと、心豊かに。大人の毎日を完成させよう。
ロー・100%・バージン・ココナッツ・オイル(1,000ml) $37.05/ニューギニ・オーガニックス(ニュートンズ・ファーマシー)
シドニーのショッピング・センターQVBの裏手に、そこだけぽつんと時代から取り残されたような、創業1885年の歴史ある自然派薬局「ニュートンズ・ファーマシー」がある。ヴィクトリア調の立派なゲート横の壁一面には、ヴラディーミル・ティシーが1972年に残した見事な陶製彫刻があって、これがまた静謐(せいひつ)な印象。門をくぐって階段を上り店内へ足を踏み入れると、立派なひげを蓄えた店主とおぼしき男性が出迎えてくれる。
商品棚にはオリジナルのメディカル・ハーブや、ホメオパシーのレメディーをはじめとした良質の商品がずらりと並ぶが、私がここを訪れる時は、お目当ての商品が予め決まっていることが多い。その1つが、美容に健康に万能なニューギニ・オーガニックス社のバージン・ココナッツ・オイルだ。
ココナッツ・オイルの効能についてはあらゆるところで取り上げられているので詳しくは割愛するが、その最たる特徴は、主成分が中鎖脂肪酸のため体脂肪やコレステロール値が増える心配がないところ。このコレステロール値の改善のみならず、糖尿病や心臓疾患のリスク低減、免疫力の向上と、ありとあらゆるものに効果を発揮し、話題独占中だ。
とにかくココナッツ・オイルは体に良いわけだが、今回紹介する商品は中でも格別。違いを感じるのは、何よりその香りとテクスチャー、そして、味だ。産地、パプア・ニュー・ギニアの南国のエッセンスはボトルの中にぎゅっと濃縮され、蓋を開けるとフレッシュでライトな香りが、楽園の空気感とともに広がる。私のお気に入りの使用法は、シャワーの後、まだ肌が濡れたままの状態でココナッツ・オイルを少量塗り、その後軽くタオル・ドライするというもの。水分と馴染んでさらに伸びが良くなったオイルが、スーッと深く浸透した上で薄く軽いベールをはり、肌を保護してくれる。あまりにすべすべな仕上がりには、思わず感動。匂い同様、味も驚くほど癖がなく、ココナッツ・オイルが苦手な人にこそ、トライしてほしい。ほのかに甘くマイルドで、オイル・プリング(編注:アーユルヴェーダの健康法の1つ)や料理に使用するのにも全く抵抗がない。
ニューギニ・オーガニックス ■Web: www.niuginiorganics.com ■Facebook:「Niugini Organics」で検索 ニュートンズ・ファーマシー ■住所:119 York St., Sydney, NSW ■Tel: (02)9267-7889 ■Web: www.newtonspharmacy.com.au